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エンディングノート

 終活の一環として、「エンディングノートの作成」があります。言葉は聞いた方が多いと思いますが、実際に作成してみようと思っても、どのような事を書いたらいいのか分からない方もいらっしゃるかもしれません。このページでは、実際に親が作成していたエンディングノートを受け取った方から頂いたアンケートをもとに、ファイナンシャルプランナーの視点でポイントを紹介します。


想いを届け 願いを伝える

 エンディングノートは、本人が亡くなったときにのみその効果があるという訳ではありません。もしも認知症になって判断能力が著しく衰え、家族との意思疎通もままならない状況になった時などにも、その効力が発揮されます。したがって、元気な時に作成しておく必要があります。


 次項で記入必須13項目を紹介しますが、それ以外にも、皆さまが一緒に過ごしてきたご家族に対する「想い」を届け、願いを伝える部分を追加することで、残されたご家族は大いに励まされると思います。


使用するノートは市販されているノートで構いませんが、しらかみ終活相談所でも専用のエンディングノートを準備していますので、そちらを利用していただいても結構です。


しらかみ終活相談所のオリジナルエンディングノート」私の終活ノート」を販売中です。

特徴:エンディングノートを作成する場合は、内容について少し知識が必要なる項目があります。そのような知識を12章取り上げて解説しています。 各章で理解した内容から「マイノート」として記入するようになっています。60ページを超えるボリュームですが、きっと心強い参考書兼エンディングノートになると思います。料金は1冊1,200円。問合せフォームからお知らせください。amazonでも販売されています。本の分野から「私の終活ノート」と検索してください。



エンディングノート必須13項目
  • 1.基本情報
  • 書いた本人の基本情報を書きます。氏名住所ほか本籍地も記入します。できれば戸籍謄本を1通、巻末に添付することや家系図を作成しておくこともお勧めです。
  • 2.遺言書の有無
  • 遺言書を作成しているかどうかが分からないと、遺言書の存在を知らずにご家族が遺産分割協議をしてしまったり、あるかどうか分からない遺言書を探し回ることになります。エンディングノート作成をきっかけに法的強制力のある「遺言書」の作成も取り組んでみてはいかがでしょうか。
    遺言書の作成についてはコチラを参考にしてください。
  • 3.預貯金
  • 金融機関名、支店名、口座種類(普通・当座)、口座番号を金融機関ごとに段落を変えて記入します。いくつもの金融機関に口座がある場合、生前からある程度統合して口座数を減らしておくと、残された家族は助かります。細かな金額は書かなくても良いです。
  • 4.不動産
  • 物件種類(土地、一戸建て家屋、マンションなど)、用途、名義、住所、登記上の所在地などを記入します。法務局で登記事項証明書をとれば詳細を確認できます。巻末に証明書を添付しておくとなお良いと思います。
  • 5.株式・投資信託など
  • 金融機関名、支店名、支店コード・口座番号を記入します。ネット証券の取引は郵送による通知がありません。残された家族が存在を知ることが難しいので明記しておきます。
  • 6.その他の資産
  • ゴルフ会員権や絵画、骨とう品など資産的価値のあるものを書いておきます。家財の整理時にまとめて産業廃棄物業者にお願いされてしまわないようにしましょう。
  • 7.人に貸しているお金
  • 貸している相手の氏名、連絡先住所・電話番号、金額、貸付日を記入します。記憶違いで間違った情報を記入しないように、十分注意確認して記入してください。
  • 8.生命保険
  • 保険会社名、契約者・被保険者名、保険金受取人、連絡先を記入します。万一保険証券が見当たらず、保険内容が分からない場合でも、残された家族が事情を伝えるだけで、保険会社が適切に対応してくれます。生命保険、医療保険、養老保険など保険の本数分すべてまとめておきます。1社で数本加入や複数の保険会社に数本加入、1本の保険で多くの特約付帯など、加入形態はさまざまです。保険証券をお持ちいただけば、当相談所でまとめ方を支援いたします。
  • 9.パソコン・携帯電話
  • パスワードをエクセルなどで管理している人は多いのですが、パソコンの起動パスワードが分からないと、家族はアクセスできず重要なデータを見ることができません。なお、インターネットで金融取引をしている場合、家族間であっても管理に気をつける。
  • 10.ローン・負債・借金
  • 住宅ローンや自動車ローン、カードローンなどの種類、借入先、借入金額、完済予定日、連絡先などを記入します。相続ではプラスの財産(資産)だけではなく、マイナスの資産(負債)も受け継いでしまいます。相続の放棄ができる期間は本人の死後3カ月以内。借金を家族に背負わせ、路頭に迷わせないためにも、隠さずに明記しておくことが肝心。
  • 11.葬儀の希望
  • 仏教であれば菩提寺への連絡方法、キリスト教系は教会、神道であれば神社への連絡方法。また互助会に加入している場合はその内容や連絡先。葬儀の費用を用意している場合は、預貯金なのか保険金なのかなども記入します。万一の時、家族は悲しみと、さまざまな手続きや連絡に追われパニック状態。病院に出入りしている葬儀社の言われるままになりがちです。
  • 12.埋葬の希望
  • 先祖代々の墓や生前に用意した墓、また死後新たに購入する墓など。もし埋葬形式に希望があれば、永代供養や納骨堂、樹木葬・散骨などを記入します。費用をどうするかが決めてあるのであれば、その記入があれば家族が助かる。
  • 13.連絡先
  • 親せき・知人・友人・所属団体等、万一の時に連絡してほしい人や団体を記入します。葬儀の時に出席して欲しい人は忘れずに記入。連絡忘れによって本人の死後に、家族が周囲と疎遠になってしまう場合もありますので、ゆっくりしっかりまとめてください。所属団体があれば団体ごとに会員の死亡時の取り扱いが決められていたりしますので、忘れずに記入する。それぞれの連絡先ごとに備考欄を設けてどんな扱いをしてほしいか記入することも良いと思います。

  「エンディングノート必須13項目」印刷用ファイル



ポイント‼

 記入の済んだエンディングノートは、いつでも修正や加筆ができます。注意していただきたいのは、エンディングノートを作成している旨を、家族に伝えておくことを忘れないようにしてください。うっかりして家族に発見されなかったということが無いようにしましょう。